一途に想いを向けてくれるのは嬉しい事だけれど、何代にもわたって受け継がれているのだと言われると背筋に冷たいものが走る(笑)冒頭の出会いがかなり強烈な印象をアレックスに与えたフェイビアだが、自分を苦痛に陥れた男の代わりとして八つ当たりしていたことに違いなく、読んでいるこちらとしては気の毒でならない。子供じみたそれは、いつ止めるのかと思いきや早々に謝罪していた。金銭が絡んでのガールフレンド契約ではあったが、他のHQのような契約ものとは違って、私は私自身を守るというフェイビアの意志表示が出来ていて、それに気づいたアレックスの謝罪から見える誠意が、HQ傲慢ヒーローとは一線を画していてホンッと気持ちいい。そこからは、順当にアレックスの想いが一途に注がれて心地よさを味わえた。久しぶりに読後感がイイ。