短編集。2巻まで既読。
レディコミっぽさは特になく、全方面におすすめできます。
「悪女」と銘打たれていますが、悪女じゃないのも多いです。
ドロドロ感もあまりありません。中国古典って、残酷な話がさも当たり前のように書かれている印象が強いのですが、その印象と同じように、さらっとドライで良いです。
1巻は、二話目以外はそれぞれが更に三つのショートに分かれているので、かなりスパッとまとまった話ばかりでその容赦なさが良い。高校時代にこういう短い物語を漢文の授業で習ったな、って思い出す感じでした。特に、三話目の『其の三 名画』が、サラサラと話が流れていってスターンとナタで切ったようなオチで、なんか好きです。
2巻は三話目までイソップ原案ですが、舞台は中国だしエッセンスが入ってる程度。一話目の『翡翠の徳』が、途中まで旦那がダメダメすぎてヒヤヒヤしましたw 二話目の『犠牲者』は、人々の思惑が絡んでおもしろかったのと、これが2巻までの中では最も悪女であったと思います。
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2025年4月現在、すべて読み放題に入っています。これが読み放題で読めるというのはたいへんお得。
作品内容文に各話の紹介がされているのが、短編集の内容文として有能です。