現在の国際状況に照らしてみても、ハジャールが受けた隣国からのテロともいえる行為は国際裁判に持ち込んだとしても恐らくはどうにもならない。悲しい事に支援金を渡しても地位のある者が懐へ入れ、国民やインフラには回らないのが現実だ。どこかの国にはその支援金さえわたっている事を隠すことが正義とされてもいて非常に憤る。そんな中でザーヒルはよく頑張っている。そんな彼に心を惹かれるカタリーナの気持ちが良く分かる。展開の中で「この気持ちは同情なのかしら」と進展に一拍置くことで自然さが伝わり良い流れを読み取れた。それぞれの立場に親近感があり、理解しあうことに違和感もなく、はじめからこうなるようになっていたとさえ思わせられる素晴らしい作品でした。しかし、金の砂漠はともかく、白い雪は何かな?雪は白いものですけど。