山本先生の描かれる男性もまた素敵だと思ってるので、ストーリー度外視でも構わなくもない。立ち姿、スーツ、全身セクシーな描かれ方してるように思う。
で、そのストーリーなのだが、ヒロインも彼も親がひどくて読み手のこちらが二人に代わってわだかまりが残ってしまう。
一生に影響を与えるのにあんまりだと思う。
このラブストーリーを、それら許せない親たちへの込み上がる怒りで、ラブストーリーとして見ていられなかった。
ふたりは、降りかかった試練を乗り越えていて、正確には過去のものとしてもがいているところであり、恋愛のハッピーを得られない点だけが人生に影を落としている。
でも、自分だけでなんとかなるものじゃないから、ラブは、互いの全てを入れることが望ましいし、結婚は社会的なイベントでもあるし、強制された出発が二人を幸せにすることになって本当によかったと心から思えるストーリーなのだ。
二人とも、これまで人生には苦しさが一杯あったのでしょうが、これからは取り返してくださいと思った。
補足)弟編「白馬の騎士の誘惑」を長いこと知らず、丁度3年後に当たる2019/09/21にやっと辿り着いた。原作者メラニー・ミルバーン氏のせいなのかコミカライズ担当人選の影響からか、低く評価されていた(多数!!)為、遅くなった。弟クンも、遊び人遂に落ち着く、という趣向のストーリー。時期離れて読んで問題なかったが、同じ山本先生が手掛け、互いの作品に兄弟が登場する。ストーリーに方向付けするほど重要な役柄でないので、続けて読めば兄弟二人共安らぎを得られて、ホッとする読後感。