耳が良いのも良い事ばかりでは…主人公と同じように「ちょっとだけ耳が良い」私ですが都会に住んでるとなかなかタカコさんのようには行かないです。
電車に乗れば大声で騒いでる学生さんや酔っぱらい、携帯で話してる人、それに対し「チッ」と思ってる周囲のピリピリした咳払いや身動きの衣ずれの音。
カフェでは人の悪口に終始してるグループや店にクレームを言う声、忙しい店員さんの「出来れば今声かけないで」と言いたげな足音。
図書館では勉強中の人のイライラが伝わってくるせわしないペン音や、喉の調子が悪いのかずっとエヘンオホン言ってる人
混んでいる店内など音の多すぎる場所では反響して増幅された個々の音が重なり合って耳のキャパシティを圧倒し、頭がボーッとして目の前の人の声は聞こえるのに何を言ってるのか理解出来ない状態になります。
耳の良い人にとって「音」はむしろ圧迫や暴力に近い事が多い。それはポジティブな音よりネガティブな音の方を耳が拾いやすいから。
これは生き物の生存には、脅威となる音を早めに聞き分けないといけないという本能的なもの。
まぁそれはそれとして、ホッコリ系の良い作品です