ネタバレ・感想ありA・KI・RA~路地裏の迷い猫~のレビュー

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事件も恋も、ちょっと中途半端?
ネタバレ
2024年10月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 雑誌掲載分と書き下ろしの2本とかの場合、一旦前編後編で分かれてしまうわけですが、この作品は前編で終わっていた方が綺麗に終われたかなと思います。前半だけなら星5でも良かったのですが…レギュラーキャラでない、後編にだけ子どもが出てくる話って大概面白くない気がします。前編でやっと恋人になったのに、攻めとはコミュニケーションも満足にとれないし、甥をあてがわれて受けのストレスはMAXって感じでかわいそうだった。元々環境に難ありで育ってきて、その辺は攻めもよく知ってるはずなのに、いきなりお兄ちゃんだろ、は無理があると思います。受けは家族に恵まれなかった16歳なんだよ???作中に出てくる甥っ子よりもずっと過酷な環境で生きてきて、生きるためになんでもやらざるを得なかった子がやっと自分の居場所見つけたと思ったのに、それは夢だったの???みたいな感じで、とても悲しくなった。こんな後編ならなくても良かったかな…攻めが受けと距離を取ろうとしたこと自体は真っ当な大人だなって思うんですけど、知らない子ども引き合わせてお兄ちゃん役任せるのは、違うでしょ。恋人になったばかりの一回り以上歳下の若い恋人に求めるのは無理があると思います。それに、前編でも描かれた事件は結局解決したのかどうか、わからないままで終わってしまいます。談合事件だけで一本かけるほどの技量がある先生なだけに、今作では尻切れトンボのようにおわってしまっているのが残念。尺が足りなかったんだろうな、というのは察しますが。あと、甥っ子も手術するほど酷い怪我だったみたいですけど、そのあと出てこないので受けとの関係もどうなったのかわかりません。和解…したんだろうか。小さな子どもと喧嘩して大怪我おわせるような高校生相当の少年、親がもう会わせないような気がするのですが…。攻めの人柄とか設定自体はいつも通り大好きだったので、その他の点で気になることが多かったです。
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作家名: 中原一也
ジャンル: ライトノベル BL小説
出版社: オークラ出版
雑誌: プリズム文庫