互いに換えのきかない存在で、でもそれが恋愛には発展していかないもどかしさを、シロの感じているフラストレーションに共感しながら読みました。マヤの「シロがほしい」という思いが子供の独占欲と同じでただ欲しいだけで、その先がないっていう辛い状況です。自分の気持ちだけがどんどん膨れ上がり、逃げ場を失い本当にニューヨークへ逃げようとするシロを子供の独占欲だけで引き止めようとするマヤ。これ、どう発展していくんだ?とドキドキしながら読みました。ラストの急展開はナイスアシストのリサのお陰ですね。登場人物が多いですが、一人一人書き分けられていて、誰もが魅力的です。心がキリキリするような「お前しかだめなんだ」というストーリーです。