『非保護者』のスピンオフ。読んでいなくても大丈夫だけれど先に読んでおくとさらに楽しい。陶芸家の三島佑はホテルを経営する社長の新見に個展に出品した作品すべてを買上げたうえさらに仕事を依頼され…。どちらも言葉足らずですれ違ってばかりなのでラブは少し物足りないかも。でも陶芸にまつわるシーンも多くて読み応えがあった。強引すぎて分かりにくいけどスパダリっぽい新見も魅力的だし、脇キャラも楽しい。最初は佑があまりにも頑なで、そこまで意固地にならなくても…と思ったりもしたけれど、誰も死なないし文章や雰囲気も好きで、何だかんだで何度も読み返すお気に入りの1冊。