ネタバレ・感想あり仇なれどものレビュー

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良かったです
ネタバレ
2024年7月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 幕末から明治にかけて。美少年だった受を守る内に愛しさが芽生えた攻。程なく受も自分の気持ちに気づき2人は恋人になります。ところが受の義兄が父と受を裏切ろうとしていることを知った攻はやむなく義兄を斬り殺します。それを立場上受に告げれぬまま行方をくらませた攻に対し、義兄の仇として追わざるを得なくなった受は捨てられたことへの怒りを心に灯し…。今よりも戒律や秩序が厳しかった時代に周囲を気にしながら隙あらばお互いを求め合う2人がエロかったです。最中描写はそれほどでもないと思いますが、背徳感が加味されてましたね(笑)離れていた間も共に相手を心に住まわせ清廉潔白だった2人。再会し結ばれ、新しい立場を手に入れた攻と明るい未来が見えた終わり方が良かったです😊
蛍飛ぶ初夏の夜から永き離別の夜を経て再び
ネタバレ
2023年10月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 私達は人を殺傷することのできる凶器や武器を持つことは先ずない。警察官や自衛官などの限られた職業の者だけが時と場合によって許されている。
徳川時代以前の武士にとっては、刀を常に携行することで己と人の生死は常に意識の内にあるものだっただろう。しかし、実際に己の手で人を死に至らしめた時に感じる葛藤は想像を絶するものだったに違いない。
三橋一磨は、真影離心流を修練していたものの実際の真剣勝負を経験したことはなかったはずだ。それが、一夜にして、二人を亡き者にせねばならない己の命運を知って覚悟を決めてそれを実行した。何という決断力と並々ならぬ精神力を持っている漢だろう。それは、鷺沼錦と其の父に及ぶ禍を絶つためだったからこそ出来たことだと言えよう。
その後の脱藩と幕末の動乱や明治維新の定まらぬ世の中において、その時々に応じて最善の道を選んで生き抜いてきた。そして、陰ながら錦を見守ってきた。青海塾生だった頃にして来たように。
遠く離れていても何年が過ぎようと互いを想う気持ちは少しも変わらない。いや、寧ろ会えないからこそ想いは募るのだろう。
錦にとっては、八年ぶりに漸く会えたのにすげなくされたり思いとは裏腹な言葉や態度を示されても一磨からの尽きせぬ思いは何かにつけて感じられるのだ。諦めきれぬからこそ相手の懐に飛び込んで往くのだ。
一磨は、ここに来て再び錦の父兵衛を暴漢の手から守る。本郷から八年前の友衛の死の真相を知らされ御公儀宛の念書を見せられて、兵衛は一磨が如何に多くのものを救ってくれたのかを知る。自分の身を犠牲にして。そして、友衛が人として歪んでしまったのは父である己自身に責任があることに思い至る。錦と同じように可愛がってやれなくてすまなかったと心の中で友衛に謝る。親や親に代わる人に愛されないこどもは真面に育たない。
錦は医者を目指すと言う。一磨は警視として治安を守る。もう、これより先、離れることはない。死が二人を分かつまで。
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幕末維新の純愛
ネタバレ
2015年6月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 幕末から明治維新に時代が移り変わっても、想いは時の流れと共に青年期から成人したことで、変わっていくか…
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一応、仇なんだけど
ネタバレ
2024年8月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 仇と言っても、斬られたのがもともと不仲だった腹違いの兄で、受の母に邪な愛憎を抱いてセクハラしてたしで、鬼女(斬られた兄の実母)が仇討ちせよと迫ったけど、藩主が認めなかった(当時の仇討ちは流儀が決まっていて、藩主が認めないとできない)ので、仇とも言えないし。そもそも攻が斬った決定的証拠は無かった。受は攻が黙って消えたことの真実が知りたかったんだよね。剛しいら先生の作風からして、そんなにドロドロはしないのです。ドロドロ話は苦手なので、この程度がちょうどいい。
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作家名: 剛しいら
ジャンル: ライトノベル BL小説
雑誌: キャラ文庫