筆者が、古今東西のの文学を題材に
「思考の形象化」を意図してつづった作品
この形象化を、「紋章学」と比喩した点がなるほどと思いました
紋章は、基本的に一人一つのもので紋章の主以外で使えるのは、その後継ぎのみ
後継ぎに兄弟がいた場合は、兄弟は、主の紋章の一部に個人を表すものを描き足して、新しい紋章を作るのだとか
何も継ぐものがない人の場合は、紋章は一代限りで途絶える
思考は基準になる思考から派生するけれど、ほとんど一代限りで途絶えるケースが多いでしょう
ほんの一握りの思考が時代を超えて受け継がれる
まさに紋章のよう
ヨーロッパの文学の批評家のイメージが強い筆者が
日本の古典の題材を取り入れていることが珍しい作品でもありました