ネタバレ・感想あり漂流のレビュー

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念仏パワー
ネタバレ
2018年6月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 某TBSラジオ「たまむすび」でピエール瀧さんが赤江珠緒さんにおすすめしていた作品。赤江さんが壮大にネタバレしてましたが、全然楽しめました。
江戸時代の実話を元にした本で、世界最大のアホウドリ生息地「鳥島」に漂流した水夫達のサバイバル生活が描かれている内容です。江戸時代の史実なので難しい言葉が多く、右衛門系の人々等読みづらい名前の人物も多々登場するので「あれをしたのはなに衛門だったっけ?」的に結構頭がこんがらがる事も多いです。ですが、全体的に読みやすく書かれているので900ページでもスラスラ読みきってしまう感じです。ネタバレなのですが、人が大勢集まり、それぞれの知識を合わせて全員でそれを達成する過程が、生死をかけて描かれる様は壮絶で、故国にたどり着いた瞬間は自分も「よっしゃー!」と声をあげて感動しちゃいました。なんと言うか、江戸時代の人々の繋がりの深さは凄く、現在のサバイバル漫画なんかで再現したら人間関係で殺し合いが始まって直ぐに全滅しそうな感じですね。とりあえず鳥島に行きたくなりますが、現在は島全体が天然記念物に指定されていて立ち入りに許可が必要なので八丈島に行ってみようかと思ってます。
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作家名: 吉村昭
出版社: 新潮社