これは…メリバなのでしょうか、それとも単に結末を読者それぞれの判断に委ねられただけなのでしょうか。あとがきで先生も仰っていますが、賛否両論あるだろうことを予測した上で敢えて結末を曖昧にしたそうです。他のレビューにもそのようなコメントが多くて、それを分かっていて読んだのに、なぜか私の解釈は「え?どこが曖昧?ハピエン一択でしょ」となりまして…慌ててラストを読み直しました。なるほど…要するにエピローグの流れは、「現実を保証するものではない」という事なのですね。確かにそうとも取れますね。私もエピローグの前の1ページを読んで、そこで終わっていたらメリバと思ったのですが、エピローグをプラスする事でハピエンに傾いたと思います。だって、見ず知らずのメイドが須田の幻を見るはずがないですから。あれは現実の須田ってワケで…でも、明確に再会した描写もない。だからメリバかどうかも含めてラストは曖昧なまま…という結論なのでしょう。先生の大ファンですし、とっても面白かったのですが、自分でも思いの外「曖昧な結末」に耐性がなかった(どんなエンドにしろハッキリさせて欲しい性格らしい)ようです。地雷ではないにせよ、自分も知らなかった難に気付いた作品です。