ネタバレ・感想あり妖奇庵夜話のレビュー

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寂しさにも慣れていく生きていくということ
ネタバレ
2025年1月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 家族とは何が。あなたにとって大切なものはと問われているような。相手への思いやり、愛、憎しみ、執着。それらを混ぜて自分にしかわからない形で追い縋る弟をどうしても見捨てられない洗足の気持ち。集う3人にしかわからない事もたくさんあるでしょうが。彼らの中には関わり合う人たちも家族のような気持ちを持っているのよねと思い、9巻まで読み。10巻で事後の凪のような感覚を味わい。ラストなんだぁと切ない気持ちも持て余すような。読後の気持ち。榎田先生は本当に素敵な作家様なのだと再認識しつつ。終わってしまうのが惜しくもあり、青目がもう寂しくないのだと思う安堵の気持ちも持ってしまう。中村明日美子先生のイラストも素敵で幸せな読書体験。誰もが誰かと違うから。違うところばかり見ても仕方ない。同じ頃を見つけたらいいんだね。そんなことを想うのでした。
ずっしり重いが笑いもあり
2024年12月18日
わたしは恋愛小説以外を読む時、作者さんの作品に込めた思いはあえて読み取ることはせずに、淡々と読む事が多いです。この作品は人の生き死になど重い内容ですがクスっと笑えるやり取りや魅力的なキャラなど楽しい部分も多くストーリーに引き込まれて特に、6巻ぐらいからは一気に読んだ感じです。
人と妖人が共存する世界観がなんとも不思議な雰囲気で人と違うことで差別されるこの世ともリンクしている部分もあり結局残忍性や残酷な性質に人と妖人は関係ないのだな、その人の性質(先天・後天)でありまた、育てられ方により芽生えてしまうかもしれない…子供の頃の成長過程は大事だなともう終わってしまった子育てに自らを省みたりしました。青目の現在が少しでも幸せであってほしい。
一気読み
2024年9月28日
とうとう…とうとう…終わっちゃった…( ߹꒳​߹ )
一気に購入して、一気に読みました。
凄く、凄く面白かったです。切なかったです。そして爆笑もしました。
ショート漫画、爆笑でした。
そして、登場人物皆が魅力的でした。
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友人のおすすめ
2024年3月31日
あやかし系を読みたくて探してたら 友人が進めてくれました。面白いです。ちょっと巻数が多いけど ぐんぐん読む事できます。
歪な愛を鎮める毒舌で優しい先生の世界
ネタバレ
2023年4月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ ラストシーンと銘打たれた最後の9巻。もとより美しい表紙だと思っていたが、読み終わった時、改めて表紙を見ずには居られなくなる。有終の美を飾る見事なラストシーンだった。
1巻にでてきた「おか あさん」と呼びかける歌の口ずさみがシリーズの低層音になっている気もする。愚かな程に愛を求め醜悪にも残酷にもなり得る心持ちを、静かな茶室の主人が捌く。最後に一筋の線が通って歪さが収まる。亭主が点てるお茶のように。
母と娘
ネタバレ
2022年9月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ シリーズの4作目になり、伊織先生と青目との関係や青目の過去が少しずつ明らかになってきました。シリアスな中にも相変わらず毒舌だけど愛情ある伊織節に笑いながら、どうか幸せに平和に生活が続きますようにと祈りながら読んでいます。母親の支配、うーん、我が身に置き換えて考えてしまいました。自分自身が娘であり母であるので。きっと他の読者さんもそうではないでしょうか。
今から、5作目を読みたいと思います。
哀しくて美しい
ネタバレ
2022年6月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 全9巻を読み終えて真っ先に思ったことは、人はなんて哀しくて美しいのだろうということ。
その際たる登場人物が伊織と青目。
対極にいる2人ですが、エゴに囚われた青目は素直過ぎて哀しく、凛として強い伊織は痛々しくも美しい。だからこそ、2人の結末がどうなるのか、途中からそればかり気になってしまいました。

1巻毎に難解な事件が起こるのですが、事件解決の裏には人間の奥に潜む愚かさや哀しみ救いが描かれていて痺れます。
が、7巻以降がこの作品のクライマックス。
息つく暇もないほど圧倒され、こういう落とし所が用意されていたとは!と驚きを持って読了しました。
この結末、本当に素晴らしかったです!ラスト、青目がどんな顔をして伊織と対峙していたのか。その光景を想像すると、歪だけど2人しか理解し得ない愛がそこにはあったのだなと深く思いました。

伊織や青目以外の登場人物も味わい深かったです。脇坂に鱗田、夷、マメ、トウ、甲藤に鵺‥、お話が盛り上がるにつれて人物もどんどん魅力的になっていくので目が離せません。
この作品、イラストはなくBLでもありませんが本当に読んで良かったです。榎田先生お好きな方、是非読んでみて下さい!
全9巻
ネタバレ
2021年11月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 妖人をみわける目をもつサトリの伊織。
妖人がらみの事件で、脇坂刑事と鱗田刑事が、妖奇庵をたずねるところから始まります。様々な事件には、異母弟の青目かかかわり、最終的には、2人の父親の鵺と息子2人を巻き込むゲームになります。
兄を好きすぎる青目も狂ってますが、鵺はさらにヤバイ。
伊織のまわりは、みんな優しく、ちょっと頼りなかったり、主とあおぐ家令かいたり、魅力的なキャラが。
面白いので、一気に読んでしまいました。
お薦めです
2021年9月30日
ホラー苦手なのでドキドキしながら1巻目を読んだら惹き込まれてしまい一気に9巻まで3度読みしました。
切なく哀しい話しの中で、毒舌伊織とワンコな脇坂刑事の会話には笑ってしまいました。
中村明日美子先生のイラストがとっても素敵です。
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奥が深い
2019年10月31日
展開のテンポもよく、登場人物も奥が深く魅力的で、面白かった。設定が細部まで丁寧にねられている上、最後もあっと驚く終わり方です。とても良かった。
奥が深くて響く作品
ネタバレ
2019年5月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 先生が言ってることはいつも響きます。
奥が深くて自分でも推理みたいなのをしながら読んでるんですけど、到底自分では思いつかない結末で青目のような男を理解するのは難しいのかもしれないけどでもなんとなくわかる部分もあって。
なにが言いたいのかうまくまとまらなくてあれなんですけど、まあつまりこのお話と先生と榎田ユウリ先生が好きです(^^)
続編が凄く楽しみです!
脇役 大好き
2024年2月12日
榎田先生の作品は読めば読むほど 脇役のストーリーや 人生も出てきてとても面白い主人公だけじゃないというのがとても良い 豆ちゃん大好き
キャラがすごく魅力的
2019年5月13日
何癖もありそうな主人公や脇のキャラが凄くいいです。読んで損は無いかなと思いました。
お話も面白く、妖怪と妖人の違いなどもなるほどなーと思わせる設定でした。
一作目は文の構成で一人称をはさんだりしていて京○夏彦に似てるかも?と思いました。
二作目は前作よりも良かった。特に最後は青目の不気味さが出ていて単なる女たらしという事ではなくとても闇が深い人のように思えた。これからどう関わってくるのか楽しみです。
ジャケ買いですが
2018年8月13日
この作者さんならではのテンポのよい会話、テンポのよい展開で面白かったです。完全に脳内では、中村明日美子さんの絵で物語が展開していきました。それほどに、それぞれの登場人物が生き生きと描かれ動きます。
「ラストシーン」まで読みました
ネタバレ
2023年11月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 各巻で事件が起こり、それが解決される推理小説のような展開でした。そして最後は色々な事件が思いもしなかった形で繋がり、ホラー的な結末。最初から最後まで共通のテーマは『家族』でしょうか。初めて会う見知らぬ他人でも血が繋がっていると言うだけで心が揺さぶられてしまう。『家族』とはなんと不条理なものでしょう。伊織も鵺が父親で無ければその存在を消し去ることへの躊躇など全く無かったでしょうから。兄のあの行動は妖人全体を守る為だったと理解しますが、綺麗事を言うのなら青目は法の裁きを受けるべきだったと思います。弟の兄に対する近親に対する愛以上の情の示唆、夷の主人に対する主従愛以上の感情の匂わせはこのお話しに耽美的要素を加えてくれて良かったです。脇坂くんとマメくん、この2人の青年達の成長も堪能しました。現代的男子の脇坂くん、元々男気のある人ではありましたが、最後は実に格好良く魅力的な男性となりました。そんな彼を女性が放っておく訳はないですね。ご結婚おめでとうございます(祝) マメくんは少し前まで気持ちを落ち着ける為に豆を研いでいたなんて信じられないくらいにしっかりした若者となりました。トウの存在も含め恐怖心などネガティブな感情など自分の全ての心の動きと向かい合うことが出来るようになった後の彼の進歩は目覚ましいかぎりです。幼な子のようだったマメくんが見られないのが少し寂しいくらいです。
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