ネタバレ・感想あり夜魔のレビュー

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詫び寂び理不尽グロもあり
ネタバレ
2019年8月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者のあとがきより、「奇」には幻想性の強いもの、「怪」には怪談性の強い話が収録されています。
「奇」は全体的にもの悲しい雰囲気があり、読後に寂寥感が残りました。中でも「薄刃奇譚」のインパクトはすごいあ。いじめから自傷癖に陥った少年がカッターの刃に魅入られていくお話です。途中のリストカット描写が余りに痛々しく、私の手指がしばらく脱力してしまいました。
「怪」は読んでいて気持ちが落ち着かなくなる、ソワソワヒヤヒヤからのドッキリ!え、ひどい。なんという理不尽だと怖がりながらも楽しく読めるホラー集です。印象的だったのは最初の「ハクセン奇譚」でした。幼少期に幼馴染みの少年を目の前で喪った姉妹に迫る怪異のお話です。道路で白い所は安全地帯!なんて遊びやったなぁ~とノスタルジーに浸る間もなく、緊張感のある展開が続きます。
短編集なので一話が読みやすく、サクッと読めてモヤッとなれます。
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