変態ヒーローに定評のある作者さんですが、こちらのお話は初めこそ変態ちっくだけれど、読み進めるうちに大人女性が苦手で子供に異常なぐらい安らぎを求める変な人という印象に変わりました。
でも、散々結婚を拒否していたわりに初夜に戸惑いもなく抱き潰すのが違和感。ヒロインだけは初めから特別だったと表現したかったのでしょうか。
全体的には軽い文体で読みやすいです。秋野さんの他作品に比べてコメディテイストは薄め。
途中で出てくる少年少女が展開を複雑にするけれど、結局は長年子供たちを甘やかした侯爵と、言われるがままに思い込んで勝手な約束をしたヒロインが悪いように思います。
ちょっとモヤモヤする結末でした。
ストーリー自体はハッピーエンド。子供を好きすぎても何でも侯爵を好きになってしまったからヒロインも幸せなのでしょう。
でもお互いの気持ちをハッキリ伝え合うシーンがなかったのが物足りなかったです。