このレビューはネタバレを含みます▼
毒母と良いこちゃん症候群娘の葛藤の物語。
より好きになった方が負けという変なプライドばかりが高いヒロイン。
恋愛結婚を後悔している母親の洗脳されて、とにかく良いこちゃんでいようとする。
恋愛と結婚の基準が、お母さんが気に入るかどうか、お母さんが気に入る条件かどうか、それしか考えてない。母親の洗脳にがんじがらめになりながら、窒息しそうになりながら、それでも良いこちゃんをやめられないヒロイン。そんなヒロインが初めて、お母さんが気に入らなくても、自分が好きだからという、自分目線で恋をする。恋愛の怖さを母親に刷り込まれてきて、自分から好きになった人とは上手くいったことがない哀れなヒロインに初めて、誰を敵にまわしてもこの人が好きと思えるヒーローに出会えた。ヒーローも結婚に向いてないと夢ばかりを追う自分を自覚していて、恋愛にも積極的にはなれなかったのに、ヒロインに一目惚れ。そんな二人が、お母さんとの葛藤と戦うヒロインと、母親を早くに亡くしているからこそ、母親を大切にしてほしいと別れを選ぶヒーロー。別れに苦しむ娘を見て、やっと目が覚めたヒロイン母のアシストがあり、勇気を出したヒーロー。ヒロインも、寸でのところで、誰を敵にまわしても、ヒーローが好きだと強い思いを自覚、自由奔放な友人に背中を押してもらって。自分が恋愛結婚で金銭的に苦労して、恋愛結婚を後悔したからといって、娘であるヒロインもそうなるとは限らないという視野が狭くなっていたヒロイン母。もしかしたら、ヒロインは、夢を追うヒーローを金銭的に苦労しながらでも、支えながら、それでも共に生きることに幸せに生きられるかもしれないという可能性を端から外してて、とことん自分目線の視野の狭いヒロイン母。億万長者と結婚しようが、どんなに金銭的にめぐまれてようが、本人がそれを幸せに感じなければ、幸せな結婚生活など送れるはずがない。ヒロイン母は、恋愛の心の幸せよりも、金銭的なゆとりが幸せに感じるタイプの女性なんだろう。ヒロインも同じとは限らないのに、それをヒロインに洗脳のように刷り込み押し付けて、まさに毒母。いきすぎる親の思いの押し付けは毒以外の何物でもない。ヒロインとヒーローの恋愛の物語というより、母と娘の葛藤の物語。
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