このレビューはネタバレを含みます▼
余り読んだことのない漢字の読み方が次から次へと出てきます。
それぞれを憶えるまで、何度も戻りながら読むので、中々物語に浸れません。
そして、突如として凄惨な場面が現れるので、心拍数が上がります。
人間と神が入り組んで、理解が追い付かなくなり迷路に踏み込んだようになります。
旧態依然の考え方で、女性の生理を【月の障(さわ)り】として、神々の怒りを買うなどとしています。
子宮の中で、子を育むための寝床を作っていたけれども、子が生まれるの至らなかったので、血と共に子宮の中の寝床を外に出すのが生理です。
人の身体の中から出てくる血が不浄で、神々が穢れを厭うというに至っては、驚いてしまいました。
神がその様な考えを持っているのなら、人が見の内で生命を育むという当たり前のことが忌むべきことになってしまいます。
生命が生まれることが奇跡のように喜ばしいことではなくなってしまいます。
男性は、戦ってお互いに身体から血を流しますが、それは、忌むべきことではないという考えなのでしょう。
人を傷つけ命を奪う行為が不浄には当たらないという摩訶不思議さです。
女性が十月十日の間、子宮の中で育んだ尊い命を、いとも簡単に屠る行為は野蛮としか言いようがありません。
色々と設定が悲しい方に縛られていて、読むのが辛くなりました。
女性を貶めることをしながらも、女性を求める男性とは一体どういう存在なのか。
人も神も物事の本質をよく見て正しい判断をする必要があるのに、できていないのが残念です。
物語の最後は都合よく纏めていますが、読後感が全くすっきりしません。
表紙絵だけが素的でした。