このレビューはネタバレを含みます▼
やっぱりイスラム系の文化は異文化過ぎて、生活習慣ならまだしも、恋愛感情が絡むと、共感するのは、難しいかな。日本的に共感するのならば、商売をやってるか、政略結婚を強いられる立場の一部の人たちの恋愛感情に近いのかな。
二人の妻は同情から娶って、各々に一度しか関係してなくて、恋愛感情があるのは、ヒロインだけだけど、妻としては、平等に愛していくという、日本的文化に染まった頭ではなかなかに理解不能。
そして、ヒロインの亡き婚約者と同じ誰にでも優しいヒーローは、これからも、きっと同情から、色んな妻を娶っていくのが目に見えてて、なんとも言えない。たまたま、上二人は、自らヒーローを愛したり、関係を望んだりしない女性たちだけど、これから、娶る女性たちが、ヒロインと同じで、愛情から、心も体も求める女性たちならば、ヒロインと同じ土俵の女性がウジャウジャ出来て、それをヒーローは、平等に愛していくのが目に見えてて、きっとヒロインは、苦しい立場に置かれるのだろう。
ただ、ヒロインが心から愛したのは、亡き婚約者で忘れることがないのが、相手以外を愛してるという意味では平等な二人なのかも。
上二人の妻のように、何かヒーロー以外に、打ち込めるもの、心を傾けることを作ることで、ヒロインは、その世界で生きていけるのだろう。
心の純愛は亡き婚約者、体から始まる性愛は、ヒーローとわかれてしまったヒロイン。愛における心と体の難しさを著す物語。亡き婚約者を想い続けるヒロインを愛していく上で、自分にも多数の妻がいるというハンデがヒーローにあるのは、どちらも、相手を責められないという意味では釣り合っている二人。ヒロイン一人を一途に愛していくという立場だったら、辛すぎるけど、他にも心を配る妻が多数いるのならば、ヒロインの亡き婚約者とヒロインの愛情を二分することに、諦めもつくだろう、ヒーローとしては。自分が一途な愛情を捧げられないのならば、求めることも出来ないわけだから。