自分を偽る伸仁は、世間と家族の目を気にしながら結婚して幸せになれるのか。女性と結婚するよりゲイとして生きていく方がきついなんて悲しい。そして痛いしっぺ返しのような現実。伸仁はその現実をどうやって生きるのか……。
つぐみの今後の事を考えて不安になる気持ちもよく分かって辛い。朔太郎も優しくておおらかで、でも真っ暗闇の中、崖に一人立っていて……辛すぎ。好きだから言えない。好きだから離れたくない。好きだから一緒にはいられない。上手くいかなすぎて泣けました。
物語の中でくらい上手くいって欲しいと思うので、「今ではふたり合わせて一枚のキルトのような関係に仕上がった。広げたときに美しいなら、無理に柄を合わせることもないと思える。」
この文を見た時、的確に二人の幸せを表していて嬉しい気持ちになりました。そして最期まで書かれていてまたどうしようもなく泣けてきました。面白いのに読んで苦しさを感じたのは久しぶりかも。