ネタバレ・感想あり奥さんにならなきゃのレビュー

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結婚しようよ
ネタバレ
2026年9月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ この小説には『奥さんにならなきゃ』という題名が付いています。
けれども、主人公の津田颯矢は本文の中で一度もそういう言葉を言っていませんし、考えてもいません。
また、彼の性格や人物に全く合いません。
彼は、自分から「結婚しようよ」「家族になろうよ」という青年です。
彼の父親は、颯矢が小学五年生の時に病気で亡くなりました。
その時に、父親は、父親自身が色々なことを思い悩み難しく考える性格だったのが災いして自分の身体を壊してしまったので、颯矢には気持ちを明るく生きていって欲しいということを言い残してくれました。
それから、颯矢は、努めて明るく前向きに生きてきました。
一緒に暮らした母親や母親の再婚した夫、つまり颯矢にとっては義父にも上手く気を遣うことができます。
また、友人や付き合った彼女たちのことも気負うことなく気遣いができます。
気楽なように振舞っていますが、相手の気持ちを素早く感じ取って即座に対応しているのです。
まだまだこれから父親の存在が大きいという時に父親を無くしてしまったので、父親の代わりになる人が実は欲しかったのでしょう。
大学卒業後に、一番入りたかった会社に就職できるのですが、見た目も能力も優れた上司への憧れを恋心と勘違いしてしまう可愛いところがあります。
そして、二年も片思い期間を過ごしたそうですが、楽しくて幸せだった筈です。
それも、運命のようにして出逢ってしまったカメラマンの御崎(おざき)信高と奇妙に不思議な親密な時間と毎日を過ごすうちに判ってしまいます。
上司というのは親代わりのようなものなのだということに気が付くのです。
颯矢にとっては、正しく父親代わりの有難い得難い上司でした。
その上司、十和田の恋人の佑樹の大学時代の友人が御崎だったのです。
颯矢は見た目も恰好いいのですが、中身も素直で一本気で、けれども優しく裏表がありません。
人を妬むとか恨むとかいうことは考えたこともないに違いありません。
御崎が瞬く間に恋に落ちるのも無理はないでしょう。
そして、御崎も見た目も中身も恰好よすぎるほどなので、当に似合いの恋人たちが出来上がる間もなく、即結婚のようです。
実に、最短交際期間を誇ってもいい二人です。
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