ネタバレ・感想あり月の魚は水の檻にあえぐのレビュー

冬野まゆ上原た壱

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でめきん＠りおさん

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己を律する息苦しさ。

ネタバレ

2023年10月30日

このレビューはネタバレを含みます▼ 156ページ挿し絵なし。母子家庭で育った結婚間近の看護師ヒロインは、ウェディングドレスを作ってくれるという婚約者の友人男と出会う。忌憚なくズバズバ物を言う男に初めは面食らったものの、自分の隠されていた心をこじ開けられ次第に惹かれていく…という話。ヒーローはクズ男ですね。だけど言ってることは正論だし（と私は思う）、思いがけず優しいところもあるし惹かれちゃうのは仕方ないですわ。婚約者は2人の関係を“同類相憐れむ的な感情”と表現してましたが、それで良いんです。実際婚約者は（無意識の）上から目線だし、多分一緒になれたとしても一生この違和感と付き合っていくことになりますしね。天然モラハラの部分が結婚前に見つかって良かったと思うしかない。ただ、婚約破棄になる相手のHシーンを2つも入れて、ヒーローとの描写が何も無く終わったのは驚きましたし斬新でした。ヒロイン視点のみで進行したのでヒーローsideがあればもっと厚みが出たのに勿体ないな。私は好きなお話でした。逆に潔癖な人には合わないかも。