このレビューはネタバレを含みます▼
葛西リカコ先生のイラストでなかったら買わなかった作品。
風俗店経営の大学生蓮村克也に、隠していた美貌を見つけられてしまった大学生室山沢の物語。
最近は描写が細かくなる傾向にあるが、裏の汚い部分は省いている。それが、この小説はその汚い部分を何度か載せているので、感心してしまった。２００９年発行の作品なので、その頃は許されたのだろうと思う。
室山沢君の危機感の無さに多くの読者はあきれると思う。子どもでも知らない人の車に乗らないし、ましてやホテルの部屋までついていかないと言える。もう少し、沢君の人物像を練り直したほうが良かったと思える。
克也が沢君に執着するに至った心理が判らない。
でも、幸福な結末になるので、二人の為に良しとしよう。
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