竜城と颯太の生い立ちは1作目から分かっていましたが、龍一郎の過去がこの2作目で判明します。それが…壮絶でショッキングで、想像の遥か上を行かれた感じでした。一言で「家族の在り方」といっても、重い・軽い、深い・浅いがありますが、「大抵の人にとっての当たり前が、当たり前じゃない人がいる」世界を知る事で、人それぞれの「家族の在り方」があっていいのだと気付かされました。それにしても、15年も前の作品で社会情勢も様変わりしているのに、万引きや児童◯待、警察の表面的な捜査による事件解決など、今でも社会問題になっていて違和感なく読めるという事実に驚いています。先生は流石と思いますが、社会としては進歩がなくてガッカリという複雑な心境です。