ネタバレ・感想あり呪痣の姫～親王の寵愛、鬼の蜜縛～のレビュー

三木若菜蘭蒼史

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速い画家さんさん

(女性/40代) 総レビュー数：1841件

現実無視の暴君ヒーロー父

ネタバレ

2021年7月23日

このレビューはネタバレを含みます▼ 現実無視の暴君ヒーロー父。自らの考えを通すために、父親を倒し、権力の座につき、自分の考えに固執し、周りの家族全てを不幸にした暴君。
妻を失い、父とは対立、子供達にも恨まれ、それでも、自分の考えを変えなかったヒーロー父。
現実を無視した結果を受け止めるわけでもなく、弱いものを切り捨てるやり方を貫き通す。
そんな治世の中、ヒロインがヒーロー兄弟に廻り合い、二人に愛され、鬼ゆえに拒絶されたことから、ヒロインを呪う兄と、情熱的に愛を交わそうとする弟。双子だけど、生い立ちや境遇の違いゆえに、愛しかたが違う二人。弟であるヒーローを選んだヒロイン、ヒロインを得るために、父と兄と二人と戦うことにしたヒーロー。兄に勝ち、ヒーロー父も周りの強い反発を悟り、治世の危うさを悟り、譲歩。
しかし、冷たくし、亡くした妻が一番惹かれた相手だったゆえに、似た若い女性を側室に娶る。どこまでも、自分勝手で、自分の道を極めた暴君。その被害者であるヒーローは、父や祖父を越えた素晴らしい治世をすることに。ヒロインただ一人を妻として大切にした。史実では無理な一途さは、物語ならでは。