まず、人によっては何度も地雷を踏みそうな攻めた筋書きです。
ヤンデレ系ヒーローですがデレ感は薄くて、個人的には「これぞヤンデレの最終地点だな」と感じました。
表面的には分かりにくいタイプですが、ヒロインにも心の枷があり、傷の舐め合いのような関係に陥ってしまう二人の、愛と呼ぶには未熟な想いの交差が描かれていました。
婚約者が哀れだという意見もありますが、序盤からいつ崩れてもおかしくない関係性が匂わされていたので、最終的にはあるべきところに収まったと納得のいくラストでした。
エピローグ的なその後の二人が描かれていないのが残念でしたが、ソーニャ文庫のサイトの番外編で幸せそうな二人を見れたので良かったです。