全体的にまったりと読むことができました。
前皇の弟であるクラウスが、亡き兄を大切に思い、甥である幼い現皇帝を全力で支えているので国の安寧が保たれているのでしょう。
考えが合わない貴族も出てきますが、ハラハラする場面はないです。ずっと皇帝が皇妃だけを溺愛しているので恋愛面でも安心。
初めはヒロインが歳の差のわりに幼くて違和感がありました。2巻目では皇帝の若さが際立ってきて、やっと7歳差に納得できた感じ。
敵だったはずのザビーネの思考の変移も詳細に描かれていて、最後の番外編では幸せになる姿を見届けられて満足でした。
主要キャラに自分の意思がない登場人物がいないところがよかったです。
閨シーンが表記回数のわりにさらっとしているところも読みやすさに繋がっていたかもしれません。
濃厚さを求めるなら物足りないと思いますが。