このレビューはネタバレを含みます▼
仏教圏の架空の国が舞台。貧しさと暴力と理不尽が日常にあり、無力な子どものアーシャとカードマはなすすべもなくそうした世界に浸かっていきます。さらに美しいことが不幸に直結してしまい、アーシャはどんどん不運な状況に。一方のカードマも虐たい&家庭内暴力の父親を手にかけてしまい、追われる立場になります。この2人にハッピーエンドはあるのかと不安になりながら読み進めました。ラストは一応のハピエンですが、まさにタイトル通りで、これを幸せというか不幸というかは解釈次第だと思います。ラストにある、2人の手は血で汚れている、という文章が印象に残りました。シリアスすぎて、読むのに体力が必要です。この作家さんらしいテイストのお話でした。