ネタバレ・感想ありことり屋おけい探鳥双紙のレビュー

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大竹彩奈先生の日本画の表紙絵が美しい
ネタバレ
2026年1月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 歴史小説の表紙絵は、やはり日本画が相応しいでしょう。
小説の内容が優れて興味深いものだったとしても、表紙絵が読む人の好みでなければ、読書の面白さが半減します。
現代では、小鳥屋は在るのでしょうか?。半世紀前までは、街角に在りましたが、今ではまず見掛けなくなりました。
犬や猫よりも世話が大変そうなので、飼う人は少ないと思われます。
動物園には、中型や大型の鳥はいても、小鳥は少ないように思います。
鳥の姿を見る機会も減ったので、庭先や野山で見掛けても名前が判りません。
今作で出てきた鳥の名前と姿を正確に思い描くのは無理です。
この物語の主人公のおけいは、戯作者、曲亭馬琴の助言を貰いながら、出会った人々に纏(まつ)わる事件の謎解きをします。
地頭がいいのでしょうけれど、物事をよく見ていますし、疑問に思ったことをそのままにしておきません。
ですから、出逢った定町廻り(じょうまちまわり)の永瀬八重蔵を程よく助けることができています。
おけい自身が一番困りごとを抱えているのですが、稼業の飼鳥屋の小鳥たちを世話することに明け暮れているので、そちらの方は眼を塞いで見ていないことにしています。
しかし、ようやくその問題に片が付くことになります。
おけいの望むようには解決しませんが、小鳥たちがおけいの慰めとなってくれていることは間違いありません。
私達は家を一歩出れば、どこかしらで何らかの鳥の鳴き声を聞いています。
無意識のうちに聞いているのですが、鳥の鳴き声がしなくなった町や世の中はさぞ味気ないことでしょう。
けれども、わざわざ山林を訪れて聴く鳥たちの鳴き声は、心身を癒してくれます。
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作家名: 梶よう子
出版社: 朝日新聞出版
雑誌: 朝日文庫