ネタバレ・感想あり哀しき海に人魚の赤き血が滲みのレビュー

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哀しくも愛おしい
ネタバレ
2023年7月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 人間の尽きない欲。それに相反する愛情。人魚をあやめた先祖から続く悪習とその犠牲になっていった人達の慟哭が聞こえて来るようだ。母は心から愛する人と結ばれヒロインを産み育てた。身体の奥に因縁というしがらみと僅かになった娘との時間に涙しながら……愛し愛される温かさを祖父母、父母、そしてヒーロー達から感じ取っていたヒロイン。最後の母と別れの場面では苦しくて、切なくて、愛おしくて涙が止まらなかった。この世からベクという存在は永遠に消えた。歴代のベクの哀しみが昇華され、安らかに眠れることを心から祈りたい。真実の愛は全ての困難を凌駕し、超越すると信じている。やっと自分の足で未来を切り開き、自由を謳歌し生きていけるヒロインに、幸多からん事を祈る。読んで良かったです。作者様ありがとうございました。
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