ネタバレ・感想ありセクシー・シンデレラ伝説 ~官能美女変身譚~のレビュー

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美しいアンドロイド二人と人間の物語
ネタバレ
2021年11月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 芸術性の追及、一人の女性の心理描写としては、丸だけど、恋愛の要素が全く感じられない。
ヒロインの彼氏に対する安全牌という気持ちは、年頃の女性ならみんな共感できるだろう。
恋愛よりも、人生の設計としての相手という冷めた目線。しかし、ヒーローとの出会い、そして、一緒に作品を作り上げていくうちでの、ヒーローへの憧れの気持ちの変化、変わっていく親友の様子に戸惑う心理、しつこいほどに、女性の美への追及の本能的な部分や、親友との微妙な心理状況など丁寧に表現されていた。しかし、ヒーローとの恋愛心理は、芸術性に表現したかったのだろうけど、いまいち恋する心が伝わらない。ヒーローも親友女性も、乾いた心をもてあまし、それを埋めるための行為として、ヒロインの変化ぶりを見たいという心があり、その自然で本能的な要求に忠実なヒロインを観察対象にしてて、どこか冷めていて、カメラの視点のままで、ヒロインを一人の苦悩する女性として受け止めていないようで、どこかモルモット的な扱い。ヒロインはそんな二人を分かっていて、どこか引きずり込むことで、利用している卑屈な強かさがあり、弱者ならではの生き方と身のもって生き方で、恋愛のキラキラ感や楽しさや嬉しさなど、いわゆる恋愛感情というものが読み手には全く伝わらず、糸をはる蜘蛛のヒロインと、ヒラヒラとあてもなく飛ぶ二匹の綺麗な蝶のようなヒーローと親友女性との生存競争に読める。蝶の二人は狩るものとしてのヒロインの本能的な美しさに魅力され、ヒロインは狩られる側の無駄な美しさに憧れるという様子。ヒーローとヒロインがその後の作品作りの中で、結ばれていくのを親友の女性が橋渡ししているという様子があったが、この三人、その後も訳のわからない微妙な三角関係を維持していきそうな雰囲気。ヒロインの美しい変化に魅力されたといえ、女性を抱く直前までしたわけだし、どこか性に対して、こだわりがなく、男女どちらにも行きそうな危うさを感じさせるようになっていて、それにまたヒロインも引きずり込まれそうな予感。芸術性に生きる業界人としては、いい作品だけど、一般的な男女の恋愛の感情変化などを楽しむには物足りない物語。特にヒーローの恋愛心理が全くなくて、誤解のエピソードでによわせる程度の表現しかなく、逆にその後よくぞヒロインとくっついたなあと印象。
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