ネタバレ・感想あり双燕の空のレビュー

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えりちん先生の描く秋太と柳之介に惹かれ
ネタバレ
2025年12月31日
このレビューはネタバレを含みます▼ 表紙絵の秋太と柳之介の貌はそれぞれ半分と少々しか描かれていません。
それでも、二人の性格を見事に表しています。
この表紙絵でなかったら読んでみようとは思いませんでした。
全てを描かなくても見る者を納得させる絵師えりちん先生の力量に感服しつつ、早三度読みました。
読む度に新しい発見があるので、子安秀明先生も優れた作家の方なのだと思われます。
秋太が柔であれば、柳之介は剛と言えるほどに性格や物事に対する見方や考え方が違っていますが、二親がいなくて共に育った孤児なればこそ長い月日を共に過ごして兄弟とも友とも言える間柄になったのでしょう。
柳之介は生来の鼻が動物並みに利くという特技を持って秋太の困難を嗅ぎつけます。
また、剣の勘に優れていた為に、剣術道場に幼いころより通っていることもあり、秋太の危機一髪には何度も駆け付けることができます。
二人は、色々と難しい年頃に様々な困難に遭いますが、周りの人々の助けも得て生を危ぶまれるような危機も乗り越えることができました。
また、男であるよりも女になりたいと思う美しい少年に出会った秋太と柳之介のそれぞれの少年に対する対応が納得できます。
江戸時代の江戸は、火事や飢饉や病気や怪我などで誰にとっても死は身近なものだったはずです。
懸命に生きようとする若い命の物語を読むのは現代の社会に生きる私達にも確かに得るものがあります。
実在していない登場人物達をあたかも生きているかのように生き生きと描いてくださった作者の子安秀明先生に感謝致します。
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作家名: 子安秀明 / えりちん
ジャンル: ライトノベル
出版社: 白泉社
雑誌: 招き猫文庫