久し振りのソーニャらしい、素晴らしい物語でした。
密度の高い心理描写と状況の叙述、お見事です。
ヒロインの心理描写がしつこくなると、ウザくなりがちなのですがそうはならず、主張しすぎず邪魔しすぎず。
読んでいて「ヒロイン応援してるよ！」となるよりは、物語の中の主軸の人物として、ずっと注目して見ているという感じでした。
ソーニャらしさを出そうとして、ヒーローやヒロインがおかしな人間になるばかりで物語がない作品が多い中『お婿さまは下僕になりたい』は、舞台が全体が、ソーニャらしくて良かった。
願わくば、もう少しだけヒーローの性格を構築することになった幼い頃の感情の揺れや思いなど書いて頂けたら。
それがなくとも星はMAXですけれども！
レビューには影響させませんでしたが、挿絵が少ない……。
昔のソーニャと比べると絶対減っている……。
いえ、どの出版社のどのレーベルでも減っているのかな。寂しいです。
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