ネタバレ・感想ありマリー・アントワネットの日記(新潮文庫nex)のレビュー

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共感の嵐
ネタバレ
2026年5月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ マリー•アントワネットが まさかのギャル語で はじめは驚いたのですが、リズミカルなテンポが心地よく、面白くてどんどん読み進みました。
池田理代子さんの「ベルサイユのばら」が大好きな私ですが、本作は日記形式ということもあり、細やかな心の機微が書かれているので、よりアントワネットに親近感が湧きました。
本当にこんな気持ちだったんだろうなと思わせるリアリティが素晴らしいです。
特筆すべきはルイ16世!
吉川トリコさんの描くルイ16世がとても素敵でイケメン。一気にファンになってしまいました。
彼が抱え込む心情に触れ、彼の行動の理由を知るにつけ、国王として存在しなければならない孤独に、心揺さぶられました。
フェルセンの人間像も深みがあって、アントワネットとの関係性も、なるほどと納得させられます。
フランス革命が起こり、ヴァレンヌ逃亡事件、国王一家の幽閉、最後のギロチンに至るまでの描写は圧巻!
フェルセンが活躍する逃亡劇は、サスペンスさながらの手に汗握るスピード感ですし、幽閉され、夫との別れ、子どもたちとの別れの場面は、涙無しには読めません。
もはや遠い歴史上の人物ではなく、すぐそばで私たちと同じように悩み苦しみ生きているひとりの女性でした。
その感覚には共感することばかりです。
激動の時代を生き抜いた国王とアントワネットの生々しい息づかいが聞こえてくるような作品で、一読の価値ありです。
ベルばらに登場するお馴染みのキャラが出てくるのも、嬉しくてテンション上がります。
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作家名: 吉川トリコ
出版社: 新潮社
雑誌: 新潮文庫nex