ネタバレ・感想ありメイドインヘヴンのレビュー

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アンドロイドと比べて人は進歩がない
ネタバレ
2026年5月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ 人の好みは千差万別だと思うのですが、橘伊織が経営する店は女性の顔と髪を持った男性アンドロイドばかりのようです。
美しく着飾って美しい名前を付けられた色とりどりのアンドロイド達の中で、何故か、立花(りっか)だけが黒髪で平凡です。
店主の伊織に毎日のように欠陥品などと言われていたら、自分でもそう思い込んでしまいます。
そして、伊織の言葉遣いの影響を受けてしまったようで、立花の言葉遣いも美しくはありません。
彼の見た目なら、自分の呼称は「私」が相応しいのに、何故か「おれ」になっています。
最初から最後まで「おれ」を読まされ続けて、いささか食傷気味です。
ところで、立花が『あの人』と呼んで慕っている葛原遠矢は、度々立花に似合う洋服を贈ってくれます。
それが彼の自分に対する好意だとわかっているので、彼の姿を見るたびに立花の心が踊ります。
それに対して、店主の伊織は立花に執着しているようなのに、立花に主人として接するばかりで一片の優しさも見せません。
それでどうして立花が伊織に好意を持つでしょう?
人の心がまるでわかっていない伊織は今度こそ学んだでしょう。
なぜ自分は愛する者から愛されないのかということに、ようやく気が付いたようです。
誰かを愛するのなら、その人に愛のある言葉を掛けて愛のある態度を見せなければいけないのに、それができていないから相手が自分から離れていくのです。
アンドロイドは、厳密には人ではないかもしれませんが、人に似せて作った時点で人の心を持つようになります。
人に対する倫理は、アンドロイドに対しても向けられるべきものです。
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作家名: 奥村柚奈 / ayapii
ジャンル: ライトノベル BL小説
雑誌: bijou