最初のうちは甘々に進んでいく展開で良かったのですが、読み進めるうちに何か違うなぁという違和感がありました。確かに溺愛なんだけどあと一歩のところで攻めの本気度が伝わらないというか。
独占欲や欲情で本気度を描いてる場面ばかりで攻めが受けを労る場面が少ない、最たるところは塔に閉じ込められ食事もろくに与えられていなかった受けに「お前を信じていた、ありがとう」と口だけサラッと感満載で、すぐにエロシーン。いやいや、普通は受けの体の心配でしょ。攻めは自分の部屋で王を救う指揮を取れない苛立ちや焦燥でやつれるってなに?
突っ込みどころ満載の王妃を諫められなくて受けが理不尽な対応をされて苛立つなら分かるけど。
そもそも、子供が産める受けじゃなかったから攻めは諦めてたという設定が一番納得できなかった。
それでも好きだという気持ちを貫こうとしてた描写があればまだ良かったけど、無いので、そういうところまで気になる溺愛好きの私には向かない作品でした。