異世界召喚に巻き込まれた不幸な社畜サラリーマンの主人公。あくせく働くだけじゃなく問題点を指摘してぐうの音も出ない改善策を提示できる頭脳と、それを会議室でプレゼンするかのごとく国の重鎮たちの前で公然と述べられる図太さが痛快かつ格好いい!
社畜なせいですでにボロボロの肉体なのに異世界の空気とご飯が毒になるせいで何度も死にかけ、そのたびに黒い獣と呼ばれる第三騎士団長アレシュの執着が強くなっていく。救命活動として体を繋げるけど描写はないといってもいいほどあっさりで、だがそれがいい。
宰相閣下に一目置かれ、光の速さで出世したために部下となったパーリーピーポー(実は王家の血を引く)に社畜ぶりをドン引きされつつもリスペクトされ、お花畑聖女、聖女に恋するツン様王子、オタク気質の魔法研究員などなど魅力的なキャラがたくさんで飽きることなく読み続けられます。