ネタバレ・感想ありまじない歌人の恋心【イラスト入り】のレビュー

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私利私欲の為に歌を詠むべからず
ネタバレ
2026年7月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 主人公の相良雅文の先祖の歌人、相良文丸(ふみまる)は人を幸せにする「まじない歌」を詠んでいました。
ところが、ある時、藩主の巧みな計略により、病床にあった妻を医者に診てもらうのと引き換えに「呪い歌」を詠んでしまったのです。
実に、人を幸せにするのではなく、自らが幸せになる道を選んでしまったのです。
医者という者は必ずしも研鑽を積んだものばかりではない時代でした。
ですから、医者にかかればたちどころに病が癒えるとは言えなかったのです。
案の定、医者に診てもらったにもかかわらず、妻は亡くなってしまいました。
この時に、文丸は、誤った道を選んでしまったことに気付いたでしょう。
後悔先に立たず。
妻を見送った後も八十歳まで生きたそうですから、亡き妻を偲ぶには十分すぎる年月だったと思います。
『まじない歌人の愛惜』という題の方がこの小説には相応しいように思います。
それでも、このただ一度の文丸の過ちが巡り巡って、相良雅文と弁護士の和田瑛士が出逢う切っ掛けを作りました。
そして、雅文が誠意を持って自分の身に降りかかった問題に向き合ったので、和田瑛士の信頼と愛を得ることができたのです。
如何やら、この二人は、初対面の時からお互いに好感を持ったようですので、こうなるのが一番自然だったのでしょう。
初めて目にしたCiel先生の表紙絵が余りにも蠱惑的で、怖いもの見たさで読んでみたくなりました。
実際には怖い物語ではなかったのですが、人の念というものの方がよっぽど怖いと思わされました。
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呪いは存在するのか
ネタバレ
2026年9月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ それは存在すると信じる者には間違いなく存在するものでしょう。呪われているとの不安や恐怖がストレスとなり心身への悪影響を与えますから。で信じない人にとっては、それはただの偶然。この女性の家系だって何世代かで女の人が子供を産まないという現象が続いたけど、その原因は男性の方にあった場合もあるでしょう。昔は子供が出来ないのは全て女のせいにされていただけで。現にこの女性はきちんと妊娠出来たわけで… え?それは呪いの歌が書かれた木札が燃やされた後だったから、可能になったってそんなこと信じているんですか?いやぁ、もっと普通に考えましょう。医者に問題無いって言われたんだから、あれ燃やさなくて大丈夫だったのでは?しかし『呪い』が木札を焼く事で解けるのなら、歌人は子孫に分かり易いヒントを残して、もっと早くにあれを始末してもらうようにする事も出来たのでは?それこそ藩主しかこの話しを知らないのだから、自分と藩主亡きあとは自身の子供にあれを燃やしてと遺言で頼めば済んだ事でしょう。呪いを暴こうとする第三者が次々にって、これこそただの偶然でしょう。先代は何も不思議でない事故で亡くなり、元教授はお年ですから、体調が崩れることもあるでしょう。何より攻めには何も無かったですし。ところであの女性の先祖は何故自分達が高名な歌人により呪いをかけられていると知ったのでしょう?

30歳を超えてメソメソ泣く男の子はあまり好きになれないです。

受けの好きになる人ってキスを盗むのが好きですね。攻めはいつ宗旨変えしたのでしょう?きっかけもその示唆もお話しに出てきました?

3人ともそして元教授までが『呪い』を素直に受け入れているようで、そこに違和感を覚えます。特に弁護士、もう少し客観的に状況を見る姿勢を続けてもよかったのではないでしょうか。

当事者の女性にとっては大事でしょうけど、でもこの『呪い』には禍々しさがなくて、迫力不足な感じがします。

振られたくらいで酷い事をする藩主です。この藩主こそ責められるべきではないでしょうか。

色々と書きましたが、作品は読みやすく事件調査・解決ものとして面白かったです。
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作家名: 水原とほる / Ciel
ジャンル: ライトノベル BL小説
出版社: 海王社
雑誌: ガッシュ文庫