この作者さんの作品、12作目の購入です。「断罪の微笑」からのファンですが、この作品はクーポンでお得感が強くて購入しました。ヒーローが幼少のころからの凍った心を融かしてくれたヒロインが、悪意の策略にはまって行方不明。まだ王子だったヒーローが万策を尽くして探しても発見できない。(王になっていたらできかもしれない)
序盤から中盤までいろいろ伏線が張られていて、終盤でしっかり謎解きされつつ、でもお互いの本当の心の距離は融け合わないまま、戦争となり、生き抜くために離れ離れになる。なかなかの展開で面白かったのですが、個人的に子爵の活躍があるのか・・と思っていたので、あれ? こんなこと・・という感想でした。
これでもかと降りかかるヒロインの試練の数々でしたが、私も他の方のレビューの通り、このヒロインの人柄や言動はとても好きにはなれず、お互いに隷従しあっている関係のシーンの長さには疲れました。ソーニャ番外編では、そのヒロインへ向けられる温かい好意の盛りだくさんで、ようやく報われています。