ネタバレ・感想あり痴人の戀のレビュー

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初恋の罠
2023年6月11日
浅はかで無鉄砲な若さ、ひたむきさが魅力的なヒロインです。頭の良さと背伸びしたい年頃の娘がおちいる初恋の罠。黒木の政治思想に藤子がはまっていくのをハラハラしながら読みすすめました。ナショナリズム、プロレタリアート、アナキスト、時代に生まれた言葉の熱にうかされるかのように生きた黒木。時流にのって器用に生きているかのような千太郎もまた政治思想の弾圧によって生き方を変えた苦しい過去があり、明治から大正という時代のうねりと息苦しさが生々しい。そんな時代の空気とともに、藤子を守る千太郎の親のような愛がいつしか男女の愛になっていくのも官能的でさすがの読みごたえでした。いつも登場人物の名前のルールがひそかな楽しみです。今回は忘れるくらい夢中で読んでいて半ばで謎解きできました。
良かったです〜!
2022年8月14日
作者さんのもう一つの作品がなかなか良かったので、こちらも絵の綺麗さも手伝って購入しちゃいました。 良かったです! 大正の時代背景も興味深く読ませてもらいました。 おすすめです!
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時代が
2022年2月5日
とても厳しい時代を、それぞれの生き方で生きていく姿が、読んでいて苦しかったです。千太郎が藤子にそこまで手を差し伸べる本当の理由を知った時、苦しかった•••
2人が幸せになって良かったです。
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泣けた‥
ネタバレ
2021年12月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 時代が時代なだけに重苦しく悲しい部分もあり、その中で2人にほのぼのしつつドキドキしつつ‥。

波乱万丈と一言で言い切れないような人生を歩んできた二人ですが、幸せになれてよかった。

黒木さんとはもう少し話できたら良かったのに。あの場面では仕方ないですが‥死に別れる前にせめて誤解を、真実を告げてほしかった。そして仲直りしてほしかった‥。

私はどちらかというと千太郎の考えに賛成というか。
逃げと言われるかもしれないけど、大切な人がいるなら、何より命を落としてまで貫く信念などないから。死んだら何もならない。
心の中でどう思うのも自由。表面だけでも取り繕えなかったのか。
藤子のお父さんや黒木さんにはそう思いました。

まだ藤子が幼く、藤子の父親や千太郎、黒木さんらが集まっていた頃の光景を思うと泣けてきます。

今でこそある程度は自由ですが、あまり本質は変わってないのかもしれませんね‥。

考えさせられる作品でした。
成瀬先生も素敵でした。
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読み応えあり
ネタバレ
2021年8月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 時代背景と年の差溺愛、とても切ないです。あってはいけないと思いつつ、求める気持ちが溢れてきてエロも官能的です。ヒーロー、ヒロインだけでなく、他の登場人物もしっかりとした思想を持ってキャラがしっかりしてます。とても重厚な愛の物語で良かったです。
最高の作品でした
2021年6月8日
濃厚で面白かった!今まで一番好きな作品かもしれない…もっと読みたかった!
作者さん買いしました!
2021年5月30日
前作から、こちらの作家さんのファンになり迷わず購入しました。時代は大正。ナショナリズム・思想運動と弾圧・成金の台頭と当時の世相を軸に、ヒーローとヒロインが登場します。前作同様、巻末には参考文献がずらりと並び、ストーリーの説得力はここからと納得しました。このしっかりした背景を基に、千太郎と藤子の物語は進行します。いつ決壊するのか分からない、二人の間の微妙な機微、展開にひきこまれました。ねっとりしたラブシーンも二人に合っていてとても良かったと思います!
不穏な時代を生き抜く
2021年5月24日
親子のような情と男女として惹かれ合う本能との間で揺れ動くヒーローとヒロインが細やかに描かれている。社会主義を巡る弾圧とテロリズムの恐ろしさ。若さと無知故にそれに巻き込まれていくヒロインの危うさ。大正時代の不穏な空気をまざまざと感じて重苦しい。そんな中、葛藤しながらも新しい関係を築いていくヒーローとヒロインに希望を感じた。理想を失っても、時流に乗って逞しく生き抜くヒーローが粋で格好良かった。
文学小説。
2021年3月3日
あまり知られていない大正時代を学ぶ良い機会になりました。ヒーロー、ヒロインなどの言葉が軽薄すぎて使うことを憚ってしまうほど、濃密なお話でした。流石と言えるほど、さまざまな人間模様が赤裸々に書かれていて、読んでいて色々な意味でドキドキしたり、賛同したり、はたまた悲しくなったりと、いろいろな感情を呼び起こされる作品です。

途中のイラストも綺麗でした。

秀逸でラノベとして売られていいのだろうかとも思いますが、オススメの作品であることに間違いありません。
TLとして読んではいけない
2021年3月2日
この作者さんは現代の一般人設定だとありふれた筆致であまりパッとしません(あくまで個人的感想です)が、こういう特殊な、好みが別れそうな設定ものは上手だと思います。
このお話では大正という様々な主義志向が混在する雑然とした時代に、生きるために足掻く者、命を遂しても己を全うするもの、時代に胡座をかく者。翻弄されて道を見誤る者。様々な男の葛藤と生き様が詰め込まれていました。
少女と成人の狭間で両親を亡くしたヒロインは、まだ稚くじゃじゃ馬で、他人に対して表面的な判断しかできず、愛や恋の本質も知らない、ある意味純粋な女学生。
そんな彼女の保護者になった隻眼の男は、隠した過去の後ろめたさに苦悩しながらも、17歳になったヒロインに手を出してしまう。
主人公たちに家族がいないせいか恋愛的な背徳感はあまり感じられないですが、重苦しい時代物背景が楽しめて、歳の差ものが好きな方にはオススメできると思います。
作者さん買いです。
2020年10月6日
「龍の執戀」でファンになり、文庫本を購入しました。読み応えありました。良かったです!
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TLではない
2019年11月7日
前作が良かったので、作者さん買いしました。
期待を裏切らない、良い意味で重い世界観。大正時代がどんな時代だったのか歴史の授業で学んだ事すらも忘れてしまった程の知識で臨みましたが、どっぷりハマり最後まで読めました。藤子の若さ故の言動でさえも包み込んでしまう千太郎なのかと思いきや。良かったです!
購入してハズレない
2019年9月29日
作家さんです。今回は和クラシカルな雰囲気で、どんな感じになるのかとワクワクしてましたが、帝国主義に突き進む日本の背景と相まって、ストーリーに深みが増していました。
買ってよかった
2019年8月18日
前作が好きで予約して買いました。記憶に残る本を書く作家さんです。重い空気の大正ヒストリカルですが美しい日本語としっとりした描写にリアルな展開に引き込まれて時間を忘れて読みました。
作者買い!
2019年8月12日
前作あたりから作品の雰囲気は変わったものの、この作者さんらしい愛あるお話。アラフォー男性が素敵に描かれています。谷崎作品を思わせるタイトルになっていますが、「痴人」たるあのドロドロ感はないので、そういうのが好きじゃない人、オススメです。タイトルと表紙でのイメージがいい意味で裏切られました(この作者さん、タイトルいつもちょっと中身とあってないと思うのは私だけ?)。挿絵がきれい。
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ゾクゾク〜
ネタバレ
2019年8月11日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者さん買いです。
前作から作風?がガラリと変わりましたが私はどちらの感じも好きです。
でも前作と今回のような影のありそうな男性にはゾクゾクします。
毎回レビューに書いてますがヒーローの懐が深くて素敵な人ばかり。
今回は明治、大正が舞台なのでノスタルジックな世界に引き込まれました!
もっともっと
ネタバレ
2019年8月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ きちんとした小説でした。千太郎さんカッコいい。男前。
年の差や、二人の始まりからを見れば、現実的には首をかしげる関係ですが、千太郎がカッコいいので許します。
続編を希望します。嬢って呼ぶ千太郎さんがなんとも言えない。終盤にくだけた話し方をするのもまた違った意味でいいです。本当の千太郎さんを思う藤子さんと同じ思いになりました。
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世界観好きです
2019年8月5日
スリルもあり、どんどん先へ読み進めました。続きが読みたくなります。
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明治大正時代のエロス
ネタバレ
2019年8月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 作者さんの作風が「龍の…」から変わり、私はこちらの作風の方が好きです。
ライトノベルにしては漢字が多く、時代考証もキチンとできていて、男女の恋愛だけでなく、人間愛まで描かれているのが読みごたえがあります。
エロスも良く、19歳離れた男女がどうやって恋に落ちたのか、無理がなく、描かれています。イラストもこの作品にあっていて、良かったです。
あとがきの周りの人たちから見たふたりも、もっと読みたくなりました。
できれば、ふたりの恋の続きが読みたいです。
TLというより
2019年8月3日
一般書のよう。美しい文章に引き込まれました。

その後の二人を もっと見たいので続編希望です!
ヒロインを
ネタバレ
2022年11月15日
このレビューはネタバレを含みます▼ 好きになれるかどうかで評価が変わるかも。
大正末期を舞台に、実業家であるヒーローに縁あって養われているヒロイン。
18の年齢差もあって父娘に近い間柄のように過ごしてきた二人。ある時ヒロインは主義者の活動家と知り合いメッセンジャーとして協力者になっていく。大人になりたい少女の成長過程の反抗心と承認欲求をうまく利用したヒロイン実父の元教え子でヒーローの旧友である黒木の手腕。ヒロインの反抗的態度と八つ当たりにイラつく場面でした(笑)。
ヒーローも娘としてヒロインを見ているわけではないと気付き黒木にヒロインを奪われる事への焦燥から二人の関係が男と女へ変わっていく。
自由だったはずの大正が昭和に向かっていくなかで思想や言論が統制され始めていく時代の流れ。
若い頃の挫折をバネにしたヒーローと、挫けた黒木。
そう言った恋愛面以外が充実した作品だと思います。
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大正時代の荒波に思いをはせることができる
2022年5月19日
明治の終わりから大正へ、そして昭和の初期へ
これだけ元号が変わるなかで、2人の関係が激変していく様が丁寧に描かれていると思います。センタロウの懺悔のような告白を聞き、それがホテルを飛び出すほどの衝撃になるのかどうか? ここだけは解せませんでした。
この後、日本は真珠湾攻撃へと向かうわけか・・・と、2人の行く末はまだまだ波乱だなと思いつつ、談話風のあとがきがなかなかシャレていました。
もっとこういう作風を作品を書いてほしいと思います。
良かったです!
2021年5月4日
単なる大正ロマンかと思ってましたが、良い意味で裏切られました!深いお話で、ドキドキしなから一気読みでした。
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う~ん
2020年10月21日
いいような物足りないような、、でもおまけがなかなか、面白い趣向でした。
って事で星4つです!
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イラスト、サイコーです。
ネタバレ
2019年9月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 千太郎のイラスト、サイコーです。こんなカッコいい人、好きになっちゃうに決まってます。志あり、友情あり、頭脳あり、愛情ありで、惚れてしまいますね。藤子との歳の差が現代では微妙ですが、大正ならばありですし、思想その他もとても丁寧に描かれていて、読みごたえがありました。続編を読みたいです。昭和を迎えて、時代が二人がどうなっていくのか、興味が湧きました。
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キャラが立っている
2019年8月25日
……と言えばいいのかな?
登場人物が皆、わりと端役の人までキャラが濃くて面白いです。
親がわりの男性と、そうなる、場合にどういった流れでそうなるのか見どころだと思うのですが、なるほどそうきたか〜。
この勢いで、もっと歴史を遡ったり、なんなら海を渡ってお話を描いてほしいものです。
おすすめいたします。
作者買いでしたが
2019年8月17日
作者初らしい大正ヒストリカル。現代ものでは、描きにくい二人の設定なのは面白かったけれど、若いヒロインの衝動的な性格の幼さにハマれず、話に入り込めませんでした。残念!ヒーローは魅力的だったので、星プラス1
作者さん買い
2023年10月11日
極道のストーリーが凄く良かったので、同じ作者さんなので購入したのですが、千太郎が謎に包まれ過ぎていて、読み進むにつれ懐疑心が募ってしまいました。多くを語らない男って響きはいいけど、もう少しキャラクター色が欲しかったです。
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う~ん
2019年8月17日
時代背景や各人物の心情なども丁寧に書かれていて特に気になる部分はないのですが、何故か千太郎と藤子の心の変化についていけませんでした。絡みはあるけどTL作品というよりは時代の荒波を生き抜いた若者2人の話🤪
評価し難い
2019年8月7日
表紙にいまいち魅力を感じられず、それでもこの作者さんの別作品が好きなので購読を決めました。開けてビックリ、中の挿し絵は素晴らしかったです。ヒストリカルな内容は、相当勉強されたのだろうと一目瞭然。しかし時代が時代だけに陰湿と言うか、とにかく重苦しい。ヒーローの最後の台詞が的を得ていて、読了後のなんとも言えない後味の悪さに高評価はつけられませんでした。加えてヒロインのヒステリックな性格と浅はかな言動にかなりイライラさせられました。年齢的に未熟なのは仕方がないのかもしれませんが、どうも好きになれません。
イマイチ
2019年10月5日
好き嫌いが分かれる作品だと思います。
時代背景は丁寧に描かれていましたが、TL小説としては物足りなかったです。
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作家名: 草野來 / 成瀬山吹
ジャンル: ライトノベル TL小説
出版社: KADOKAWA
雑誌: ジュエル文庫