政治問題を織り込んだファンタジー。タイトルの印象では悪辣さ満点のヒーローを想像していましたが策士なヒーローでした。
ヒロインは死ぬのを待つだけの巫女で傀儡として託宣を伝える儚い女性。
互いに、ありていに言えば一目惚れ。初見で口づけ、次は愛撫と続きますが、単なるエロ話ではなく軸である政治の話もしっかり組み込まれています。
まあ、事件は起きましたが二人はしっかり結ばれます。
作者あとがきにあったんですが、好きだの愛してる、だのを簡単に言わないヒーローでした。
年齢設定もあるでしょうが、簡単に言わないことがかえって、深い(執着)感じがします。
能天気なTL小説に飽きたときには最適な作品でした。