ネタバレ・感想あり内親王の降嫁のレビュー

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間を置いての3作目
ネタバレ
2024年5月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ 狭霧の兄、光則のターン。気の毒なことに、ただ1人いた息子さんを亡くしてしまい、気落ちしているところに出会った楓。まるでかつての狭霧のように、じつは内親王ではなくて男の子だったんです。帝と実親の妹であるのに、荒屋のような屋敷に篭って生きるしかなかったという。まるで姥捨のように。この状況にとても腹立ちました。帝の命とも言える形で楓を娶る事になってとうとう知る訳です。それは光則にとってはかつての己の罪の姿に重なる訳です。因果応報なのか…。しかも、楓はとても勝気でおとなしくしていられない。都を騒がせてる十六夜というなの盗賊だったりと。牛若丸的なイメージの子なんです。大切にされた記憶があまりないせいか最初は反発するばかりでしたが、次第に懐いていく。ツンか懐いていくのって可愛いですよね。前2作と間が空いてまして。長いところお蔵入りだったものを出版されたそうです。ですから、版元が違うので絵師さんも違うんですね。納得。世に出て良かった。本作の光則と楓の生き生きとした描写がとても好きです。前2作のCPたちも出てきますよ。
いにしえの平安京の時代にいざなう
ネタバレ
2023年5月10日
このレビューはネタバレを含みます▼ この作品は2019年に発行されたものです。
葛西リカコ先生は好きなのですが、この表紙の絵は好みでなかったので今まで読むのをためらっていました。今回、紙本が手に入ったので読んでみました。イラストは8枚収録されています。
平安時代については、学校で日本史や古文で習った以外にさほど知識はありませんが、難なく読むことができます。京の町や貴族の屋敷や内裏などについて想像を思い巡らし、イラストを参考にしながら様々な衣装とその色合いを想いながら、物語に自分なりの人物設定を創りこんでいくと、和泉桂先生の世界観を楽しめます。
冒頭近くに、貴族たちの会議、陣の定めの様子が見れるのですが、『何よりも先例が重視される貴族社会』とあって、現在も政治の世界は少しも変わっていないと思わされます。
また、主人公の藤原光則の弟の狭霧が男なのに女として偽って育てられたように、帝の義弟の楓の宮も女として育てられ、日々の生活に難儀するほどの境遇に置かれています。おそらく、実際に史実には表れていなくてもそういう例は多かったのではないかと思います。
そして、帝の考えで光則は楓の宮と結婚することになります。
以前、光則は父と共に訪れた貴族の屋敷で、幼い姫に渡そうと思って持って行った白い鞠を男の童にあげたことがあるのですが、その童が楓の宮だったということに後になって気が付きます。白い鞠が元の色を失っても大事にしている楓の宮を見た光則は、人と人を結ぶ縁(えにし)を想ったでしょう。
二人の間には心の行き違いが何度か起こるのですが、生命の危機を感じさせる出来事によって、お互いが離れがたい存在であることに気が付きます。
間に子どもが介在しない同性間の情愛の方がより密接な関係を築けるのではないかと思います。
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兄上意外と家族らしく強引ですね(笑
2022年10月19日
そんな方には見えなかった前作では。ただ、その強引さもちょっと平安貴族っぽくてアリだな、と。楓がほんと天邪鬼で素直じゃないです(笑)というか二人とも素直じゃない…。そんなところももやもやしつつ貴族社会の理不尽さやらに振り回される二人のお話、楽しめました。時代背景やら衣装やらを想像しながらというのも楽しかったですね。時代物はそれも結構醍醐味な気がします。
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シリーズ3作目にして一番好き。
2020年5月16日
シリーズとしては3作目ですが、問題なく単話として読めます。ただ、一作目、二作目を読んでると人物の関係性もわかり、より楽しめます。
話の内容としては意地っ張り女装姫君の憂いを取り除くべくナイトのような貴公子っぷりが素敵な一作目の主人公の兄様が色々あの手この手で懐柔していく一作目に似た展開ではありますが、生意気な姫君が世間を知って成長していく様を傍で愛でる攻め様の優しさと溺愛ぶりにニヨニヨ致しました。姫君のツンがデレに変わる所も大変可愛らしかったです。普段は落ち着きも余裕もある攻めの兄様が無自覚誘い?受けの姫様に振り回されてつい暴走してしまうのが見所です。
今回からイラストが変わってますが、とても美麗で物語に合っていて素敵でした。
すれ違いや事件があったので、くっついてからの二人のイチャイチャぶりをもっと読んでみたかった。
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真面目兄君の乱れる様に感激!
ネタバレ
2020年1月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 前作、姫君の輿入れを読んでから時間が経っていましたので改めて2作通して読ませて頂きました。作品紹介にあった通り受けの宮様がなんともまぁ…頑なで、この二人が何とかなるなんて無理じゃない?と疑いました。でも、本当に沢山のすれ違いを通して二人がラブラブになり宮様は問われれば素直に照れながら好きと認める。もうそれはもう可愛らしくてニヤニヤせずにはいられません。また宮様は床で天然発言連発されるので真面目兄君は大人の余裕が吹っ飛び夢中になってしまう様子に読みながら悶え喜んでしまいました。大人な兄君が色々とエッチな事を教えてる場面もやっぱりニヤニヤしてしまいましたー。とにかくお試し読みして嫌で無ければ是非どうぞ!最初の攻防はかなり大変そうなので心に余裕がない時にはやめた方が良いと思います。
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姫君の輿入れシリーズ第3巻
2019年11月30日
姫君の輿入れの主人公の兄が、今作品の主人公です。
女装して生きざるを得なかった弟を持つ兄だからこその、皮肉な運命のようにも見えますが、お似合いのカップルです。
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実はスピンオフ
ネタバレ
2019年12月4日
このレビューはネタバレを含みます▼ 姫君の輿入れ と、リンクしていたとは。読むまでちっとも気づかず。平安風とかで、和歌がでてきたり、装束の名や、役職や、家柄など、馴染みのないものが多々でてきて、読み進めるなに、だいぶ忍耐が必要だったので、個人的にその分星マイナスに。表紙だけではなく挿絵もあります。十六夜がひめみこだと判るのはだいぶ話しが進んでからでした。
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時代の描かれ方だけは好きでした
ネタバレ
2021年10月8日
このレビューはネタバレを含みます▼ 平安BLが無性に読みたくなり購入。スピンオフ作品と知らなかったので、内容としては分かるもののあからさまにスピンオフなんだなーとわかる説明文は少し萎えました。
それ以上に、受けの性格が好みじゃありませんでした。あまりにも子供っぽくて、意地っ張りで、無鉄砲で……。攻めが「可愛い」と称しますが、その可愛いエピソードが語られる前に「可愛いと思い始めた」という説明文がいきなり現れて、好感度が勝手に上がっているのも内容を薄く感じさせます。
話の入り初めは本当に良く、平安時代の貴族の勢力や仕事について丁寧に描かれていますし、二人の出会いが最悪且つ宿敵だったため、お話に引き込まれます。だからこそ中盤以降のいきなりな攻めからの好感度上げ、その割に子供っぽくて意地を張る受け、宿敵の問題に関してもあっさり解決、が白けました。
評価が良い理由が私には分かりませんでしたが、時代背景の丁寧な描かれ方だけはとても好きだったので星ふたつです。
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