このレビューはネタバレを含みます▼
でもこのヒロインは小公女セーラよりずっと独立心があって有能な女性。軍人の父親と一緒にスペインやフランス、オーストリアで暮らしてきて、久しぶりに母国イギリスに帰国したという設定。
このお話の中でヒロインと父親との関係性が素晴らしくて、ダンディな父親にたっぷり愛されて育ったヒロインが社交的で有能な女性になるのは必然だなと感心しきり。
一方、ヒーローとヒロインとの関係性の描写が少し残念。最初にお互いに嫌悪感を抱いたところから好感を抱くまでがあっと言う間で、どうもお話に浸れなかった。
ヒーローが複数の候補者から花嫁を選ぼうとする姿勢も好きじゃない。たとえそれが、義務を重んじる真面目なヒーローの象徴的な行動であったとしてもね。
個人的には、作者の他の作品の方が良かった。