物語や文章といった基礎がしっかりしている。
1巻序盤は機械的な文章に感じたが、以降は感情移入できるくらいにはなっているかなと思います。
個人的にシャムとの会話に用いる、現代的な数学の証明などの論法はわくわくするくらいには好きです。この作品の特色部分でもあると思います。
まあ全体的に地味でも変わった面は結構あるのでおすすめする作品としては上げやすいかなと。
しかし、マイナスというほどではないけれど主人公に魅力は薄めで、年齢どうこう考えている割には頭に血が上りやすかったり、基本子供に配慮しない大人の理屈が行動原理だったり、2巻終わりには筋者?ってくらいに言葉遣いが悪い場面があったり(描写的には悪くはないが)。どれも悪いわけではないけれど、物語の主人公として魅力を感じるかというと微妙かなと思う。タイトルに行き着く人格として相応しいか?とも。
あと、転生(知識面)や環境によるブーストは弱めなので、比してのTueee具合が自分には要因が不足しているように感じ、やや不思議に映る。
世界観といった体系は☆5にしても良いと思うが、文章の魅力はそこまでではないので☆4.65か4.7くらい。
ただ、あとがきの話が毎回中途半端になるかもと考えると打ち切りを心配してしまう。
良い作品ではあると思うけれど(今のところ)華々しいわけではないので…。