少なくとも私はこれまでの悪役令嬢ラノベでは見たことない内容でした。
現世で女極道の長を務めていた主人公が乙女ゲーの悪役令嬢に憑依。元の性格とは全く別人になって、彼女のやりたい放題に物語は進んでいきます。
何が面白いって、極道で培ってきた知識や技術を使って悪役ヒロインに立ち向かって(というか、相手が向かってくるんですが)普通では考えが及ばないだろう方法で返り討ちにしていく様でしょうか。クスッと笑える展開もさることながら、どうも登場人物の大物や小物の中に『変態』割合が多い気もするのも、今までの乙女ゲーをベースにしたラノベには無かった様に思えます。
また作者の言葉選びも私は好きですね。
どうにもか弱い娘さんを悪役令嬢に据えて現世では元々は普通の女の子だったのに、幸運やらなんやらでチート的な力で打開していくよりは、この極道設定の方がまだ受け入れられます。私は。
スカッとするのは勿論のこと、その他の要素にも面白みがあるので、気になったら一読してみるのも良いかと思います。
ただ、一巻の途中までしか読んでいませんが、今のところ悪役ヒロインとは直接対決していません。
悪役ヒロインが未だに陰から人を操って主人公を貶めようとしているからなのですが…。
今後そこの部分がどうなっていくのか楽しみですね。
ただちょっと残念なのが、悪役ヒロインが割と普通な娘さんだというところですかね。
主人公が元極道の長なのに対して、悪役が元々が普通の小賢しい娘さんなだけがします。
元極道を相手にする悪役にしては凄まじく陰険という以外設定が弱い様な気もします。
今後悪役に新たな設定が加わるのか、その辺も焦点の合わせどころかと思います。