ネタバレ・感想あり彼女は頭が悪いからのレビュー

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頭が悪いとは?
2024年11月8日
東大生がインカレサークルで出会った別大学の女性に対して行った卑劣な行為をもとに描いた作品。
今の時代、そんなことをするなんて、たとえ東大生だとしても頭悪いんじゃないかと思う。
現在は過渡期。
これからはこんな事の起こらない社会になるといい。
主要人物のほとんどの人に共感
ネタバレ
2024年11月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 女性たち男性たち、どちらにも共感した。
ある女性の会話を楽しみたいという微笑ましい気持ちに共感した。
同時にとっとと身体の関係を持つことで男をものにしたい気持ちを持つに至った女性の絶望感にも共鳴した。
誰だって初めは人と人との間に心と心を分かち合える関係を築きたいと願ったはずなのにそれが見果てぬ夢だと気付かされる時がある。
早くにその時がきてしまった人からすれば、まだその時が来ていない人のことはどれほど妬ましいことか。
東大生たちの深く考えることをしようとしない態度には心がえぐられた。
けれどきっとこういう問題をおこさずにいられる東大生は問題をおこした人たちよりもずっと強かで要領がよく深く考えることをそもそもしたいとさえ願わない人たちなのではないかと思った。
深く考えると言うのは、なぜ偏差値によって大学の序列が決められているのか。偏差値によって序列を決めるのが正しいことなのかどうか。
大学の入試問題で問われる知識は果たして本当に大切な知識なのか。
大学で学ぶに値することとは何か。
そもそも大学で教授のご機嫌とりをしなければ単位を得ることができないシステムをどうとらえるのか。
東大が偏差値が一番高いからという理由で東大に行かざるをえない人はどうするのか。
高校生の段階で未成年の段階で、本当に行きたい大学を選べるわけでもない。
親や教師、塾や予備校の講師も含めてそんな自由を高校生に与えているとも思えない。
東大生たちの今までの人生で自分の頭で考えたことや感じた気持ちを大切にしてもらえなかったことを示唆する描写が何度かあった。
私はこの東大生たちを責めることが正しいことだとは思えない。
あんなにも酷いことをしたのにもかかわらず。
それだけの絶望を感じた。
だからといってあの女性があんな目にあわなければいけない理由も一つもない。
こんなことが二度とおこらないようにするには大学間、学部間に序列を作っている現状そのものを問題視するべきだと思う。
この小説を読んで男女問わず要領よくやることを求められても上手く出来ない人たちの悲鳴が聞こえてくるようでした。
だから要領よく出来てしまう人たちにはこの問題を解決することは出来ないとも思う。

きっと人から大切にされたことのある人は人から大切にされるという経験ががどれほど奇跡なのか分からないのではないか。
現代社会の息苦しさを映し出す鏡
ネタバレ
2026年5月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 現実の事件を下敷きにしながら、本作が描くのは単なる加害と被害の図式ではなく、人と人のあいだに潜む「見えない序列」の根深さ

高学歴や恵まれた環境が、他者への想像力を育てるどころか、無自覚な優越意識へとすり替わっていく過程が容赦なく示される
登場人物たちは決して特別な怪物ではなく、どこにでもいそうな若者として造形されているぶん、その歪みは読者の足元にも迫ってきます
とりわけ印象的なのは、当事者たちが最後まで自分の何が問題だったのか掴めない点で、そこにこの物語の苦味が凝縮されている
読み心地は決して良いとは言えないが、その引っかかりこそが、現代社会の息苦しさを映し出す鏡のよう‥

読後には「賢さ」とは何かを問い返さずにいられない
つらすぎる
2024年5月14日
本当に辛すぎる。

でも読んだ方がいいし、自分も読んでよかったとおもう。
自分だけでなく、家族が被害者にも加害者にもなる可能性はいつでも0%ではないということは心に留めておかなければならない。
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作家名: 姫野カオルコ
出版社: 文藝春秋
雑誌: 文春文庫