書店で高額な上にビニールカバーが掛けられて居たものの帯の誘い文句を真に受けて購入しました。
読み始めて直ぐにコメディー作品は好みでないと思いましたが、語り口の巧妙さに釣られて読み進んで行きました。主人公のジークフリートが相手の国に往くまではまだ如何にか我慢して読み進めたけれども、初夜の辺りから嫌気がさして何度も読むのをやめようと思いつつ最後まで膨大な物語を読みました。
此の小説の作者も担当者もよくこれで読者が納得してくれると考えたと感心してしまいました。単行本で有名なイラストレーターがイラストを担当してくれて、高額な値段を付けて販売するには余りにも中身が釣り合わなくて、返金して貰いたいぐらいに思う読者はかなりの数に上ると思います。誰かが途中で止めて書き直しなり最初から練り直すなどしてくれていたら、と思うばかりです。
半額にセールされていても高いと思います。
古書店に多く並んだ本になっているのではないでしょうか。
折角の笠井あゆみ先生のイラストがみすぼらしく見えるように思えてきて、非常に残念です。先生の画力をもってしても、この小説を盛り上げるのは無理です。