このレビューはネタバレを含みます▼
読了したとき、てっきり「なにかのwebなどでのアマチュア投稿イベントの佳作選集なのかな」とおもいました。「それを日の当たる場所に出すんやマイナビたまにはいいね!」。
してみると、12名中10名が商業出版(プロ)経験者で、たいへん吃驚しました。
自分は30代半ばで、ラノベやweb小説的なジャンルへの偏見はないとおもうのですが、いかんせん、全員の文章力が平均的に低いことがひとつ。次に、「死にゆくおじいちゃん」ネタと「兄弟(ないし幼馴染)」ネタがかぶりすぎていて、企画・編集側はなにをやっているんだろう、と。でも”マイナビなので仕方ない”という一種の諦念は訓練された将棋ファンなので持っています(何十年も改善されない誤字脱字、日本語の誤用etc)。
とにかく勿体ないのは、各作者の力量が(プロレベルで)おぼつかないことがまず手前の問題ではありますが、アンソロジーとしての脈絡や凹凸もなく「おじいちゃん、兄弟、おじいちゃん」みたいに完成させてしまったこと。
でも次出ても買います。将棋ファンなので。ただ、文学ファンとしてはそれを川に捨てます。