ネタバレ・感想あり霧幻の異界の白虎と朱雀のレビュー

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小山田あみ先生の麗しき水彩画風中華世界
ネタバレ
2023年11月3日
このレビューはネタバレを含みます▼ 2021年の秋頃は小山田あみ先生は三冊ほど表紙絵を水彩画風に描いています。他の二冊はいつもの絵の方がいいと思わされたのですが、此の本に関しては、表紙に描かれた麗静と廉が美しく遠く蜃気楼の彼方にある処という雰囲気を醸し出していて、此の小説の世界観にも合っていると思いました。本文中のイラストはいつも通りの描き方で、先生のイラストを道標のようにして小説を読み進めることができました。
廉が日本の東京に空間移動して記憶を失う切っ掛けになった出来事を知るにつけ、廉が咄嗟の時に最善の解決法を見出して、その為には自分の命すら投げ出す其の潔さと覚悟に感銘を受けました。誰しも自分の命は惜しむものです。それを他の人のために惜しまずに一瞬のうちに行動を起こすことができるということに、恐らく、何らかの形で神的な力が働いたのでしょう。本来ならば、死んでいたはずなのに、助かっているのです。麗静は何処にも廉の姿を見つけられなかった時に悟ったのでしょう。そして、何時の日か彼は帰ってくると信じて待ち続けたのです。十年の月日は待つには余りにも長いと思ってしまいます。何度ももう帰ってこないと思ったことでしょう。けれども、諦めたら絶対に彼は帰ってこれないと強く信じて待ち続けたのです。月並みな言葉ですが、愛の力なのでしょう。
普段は異世界ものは余り読みませんが、作者の想像力や設定を愉しんで読むことができるので、偶に読んでみたくなります。
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中華風異界 記憶喪失もの
ネタバレ
2021年11月25日
このレビューはネタバレを含みます▼ 異界へトリップものですが異世界のような中世風でなく、雰囲気は中華風スラムといった風情です。最近は中国の作家さんもチラホラいますが、これは中華風であって日本の作家さんだと思います。なのでエロは普通のBL 同様のレベルであります。作家さんの筆力が良くて、異界の情景が鮮明に描かれているしストーリーも自然で引き込まれます。受け攻めともに美男同士ですが気骨があります。攻めは静かな威厳の中に受けに対する激情があり、受けが記憶喪失でも一瞬で想い人であることを見抜き、一途に周到さをもって受けを導く策士でもあり、何よりも紳士です。受けは記憶喪失ながらも徐々に攻めに惹かれていく過程がドキドキしつつ、攻めよりも若い設定なので無邪気さもありつつ、統治者の一人としての聡明さも併せ持っています。
悪者も出てきますが胸くそ悪い系ではなく、途中の波乱もあって最後まで飽きずに一気に読みました。
中国BL入門に相応しい一冊!
2021年11月21日
記憶喪失の美人主人公(受)×溺愛スパダリ美人(攻)のお話です。名前が中国語のようで中々頭に入ってきませんが、登場人物も多くなく、情景を書くのがお上手なのと美しいイラストも相まって中国BLの初心者にはうってつけの作品だと思います!個人的に、霧幻城は香港の九龍城砦のような場所なのかな?と妄想が膨らみました。
世界観が印象的
ネタバレ
2023年1月14日
このレビューはネタバレを含みます▼ 世界観が不思議な感じで、異世界感が溢れていて、印象的な内容でした。
ストーリーも何となく引き込まれる感じで、世界観に浸りながら読み進めていくことが出来ました。
小山田あみ先生の絵は本当に良いなと、いつも絵に釣られて本を買ってしまいます。
う〜ん
2023年9月18日
異世界へタイムスリップした話ですが そもそもが日本にタイムスリップしてきてて 元の世界に戻ったというストーリーです。もう最初から 10年前に記憶喪失として生きてきてたという前振りがあるので 元の世界で10年前から探されていたときけば 同一人物という思考が働き戸惑うっていうならわかるけど 肝心なことを伝えずに自分は探し他人では無いというのはワザと話をややこしくしてるだけで興醒めします。悪役もイマイチ徹することができてないように思いました。
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ちょっと難しくて世界観にハマりきれず
2022年3月25日
中華風で小山田あみ先生の美しい表紙が気になり読みました。中国読み?のルビがついた漢字もチラホラあるのですが覚えきれなくても漢字の字面で分かる。世界観の説明がかなり多くてお話がなかなか進まないのでかなり焦ったかった。主人公と麗静の恋はとても良かったので個人的にはそこを多めにしてほしかった。
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作家名: 真式マキ / 小山田あみ
ジャンル: ライトノベル BL小説
出版社: シーラボ
雑誌: ラルーナ文庫