ソーニャ文庫アンソロジー「化け物の恋」で、この作家さんのファンになり、「旦那さまは年下~」「寡黙な夫の~」「背徳の恋鎖」「イン獄の囚愛」、それから短編で安かったので「男奴隷の~」を読みました。「イン獄~」がちょっとハードだったので、しばらく遠ざかっていたのですが、久々につきぬけたコメディを読み、笑ってしみじみできました。いまのところ「背徳の恋鎖」が私にとっては一番の作品ですが、他の作家さんを含め、コメディ作品の中では、今作品はかなり好きです。
ただのラブコメではなくて、ストーリーをひねっているし、登場人物とその人たちの背負うものがいいぐあいに交差して、最後は幸せ結末で楽しく読めました。
タイトルが長いのはコメディ作品だと分かるので、そういう点でも選び易いと思います。離婚から始まる作品は、他の作家さんのものを含めて複数冊読みましたが、大抵、離婚の真相が筋立ての謎部分になっているのに、この作品は潔く初っ端から明かされていて、分かりすやすく、離婚路線のなかで、2番目に良かったです。