ネタバレ・感想あり今昔ばけもの奇譚のレビュー

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啊唹邇摩圍呱絵師の絵にひそむものの正体
ネタバレ
2023年8月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ 時の関白、藤原忠通に命ぜられて、単身宇治へと赴いた、源頼政は若干二十歳。
そして、宇治の平等院で、自分より五歳も若いのに、観察眼や推理力に優れた陰陽師、阿部康親に出会う。
また、宇治に着いて直ぐに出会った玉藻という名の、博識で豪胆で、心根の優しい娘は、先々、康親と共に忠通にとって数々の事案を解決する手助けとなってくれる。
しかし、妖怪や物の怪よりも、真に恐ろしいのは生きている人間だということがよく分かる。権力を手にした者の底知れぬ醜悪さと冷酷さにはつくづく嫌気がさしてしまった。現在の世にも、私たちの眼に付かないところで、地獄の鬼も顔負けの悪行が秘かに行われているのだろう。さもなければ、こんなに悲惨な世にはなっていないはずだ。
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そうきたかという面白さ
2023年8月16日
きちんと歴史や民俗学を勉強されてる方が書いた本だなと納得できるお話の構成です。変な妖術とか魔法みたいなものは出てきません。それでいて温かくファンタジーとしての要素を優しくし残しつつ、そういう解釈にして話を作り上げるのか!という驚きがありとても面白いお話でした。ほぼ1日で読み切りました。歴史や民俗の解釈がしっかりされていたので元々その辺を勉強してた身としては違和感なく受け入れやすいお話でした。
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